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イタリア食の歴史 古代ローマ  甘味について 12-5

前回は「古代ローマ時代のパン屋さんの石碑や肉・魚」を、ご紹介いたしました。

 

今日は 甘味 です。

 

お付き合いのほどよろしくお願いいたします。

 

   

 

・・・とは言ったものの。

この時代には今普通に存在するジャガイモ・トマト・カルチョッフィ・ナス・柑橘類がなく、塩・砂糖は高価で普通に手に入らなかったんです。

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ローマに塩が最初に登場した時には、パンのおかずとして登場した。

当時はほぼベジタリアンのような食生活を送っていたので、カリウム補給のために現代の2倍ほどの塩をとっていた。と?!

Augustoの時代にもパンのおかずとして継続的に消費され、政府行政機関下で専売形態を整えた。コックは塩にハーブを加えたり、胡椒・セロリ・風味・オリガノ・サフラン・パセリとともに煮込みに使った。

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その後、蜂蜜漬けや燻製で保存食を作っていたのが、塩漬けすることで肉の保存食作りに使われるようになった。

魚の塩漬けも作れ、液体もちょっと刺激のあるソースとして販売できた。

と言った次第。

 

甘味をつけることは、

大金持ちであれば、インドや中東からキャラバンを組んで運んできたサトウキビから作った砂糖を使うことができたが、大方は、

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蜂蜜

カロエヌム(Caroenum:モストかワインを1/3まで煮詰めて蜂蜜を加えたもの)

デフルトウム(Defrutum:ワインを半分に煮詰めたもの)

 

パッシート(干しぶどうワイン)・干しぶどうやデーツ(ナツメナシの実)を使った。

蜂蜜はハチ箱を使い煙を使ったので、多少燻製臭がしていたが、タイム・野生のタイム(Serpillo)・オリガノなどの受粉で得た香りが付くと非常にデリケートで高級品だった。

 

   

 

苦味のある蜂蜜(栗の花やイチゴノキの花などに受粉)は古代ローマ人には好まれなかった。

蜂蜜販売店は蜂蜜の品質よりも、蜂蜜にブドウやイチジクやリンゴを漬けて販売。

当時のグルメ本を書いたと言われるアピシウスは蜂蜜とヴィンコットとパッシートを上手に組み合わせてます。

ディオクレティアヌス(Diocleziano:284〜305年)の時代の蜂蜜は80 Denari/kgで高級なオリーブオイルと同じ値段だったと。

現代のお金に換算すると、

1 Denario = 4 Sesterzi なので

80 Denari = 320 Sesterzi

1 Sesterzio = 約6ユーロなので 

約1,920 ユーロ/kg = 約26万円 ?!

超高価な食材だったんですね。。。 ビックリ!(◎_◎;)

 

当時のレシピも見つかってるので、追々作ってアップして行きます。

 

今日も最後までお付き合い頂きありがとうございます。

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