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イタリア食の歴史 古代ローマ  キッチンから食材について 12-2

迷路に迷い込み前回までレシピ本について、ツラツラと「古代ローマ 11」「古代ローマ11-2」「古代ローマ11-3」「古代ローマ11—4」そして、「キッチンから食材」の出だしを、ご紹介いたしました。

 

今日は味付けから特徴ある当時の食材についてです。

 

お付き合いのほどよろしくお願いいたします。

 

   

 

古代ローマ時代の味付けは、塩味系がガルム(Garum)と甘味系がモストコット(ヴィンコット)が主だったもの。

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 ガルム(Garum)は高価で希少な塩の代わりに使われた。

材料となる魚は、カタクチイワシ(alici:アリーチ)・イワシ(sardine:サルディーネ)・ニシン(aringhe:アリンゲ)・サバ(sgombro:ズゴンブロ)・カンパチ(Ricciole:リッチョレ)で、内臓も頭も丸ごとハーブと魚の半量の塩を加え、発酵を早めるために、暖かい部屋に入れ、徐々に涼しい場所に移して、良い按配で発酵したら、重石を乗せろ過。出来上がるまで2-3ヶ月かかった。

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残留物は魚料理に使って奴隷に食べさせたと、小カトが記している。また安いソース=アッレーオ(Alleo)としても販売された。

高価なガルムはアンフォラに入れ、製造者の名前と味わいを書いて販売。

ガルムにもいろんな種類があって、

ガルム フロス フローリス(Garum flos floris)は色が濃く、マグロの血が入った物は最高級品で、1 コンジョ(1 congio = 1/8アンフォラ(約200ml))が500セステルツィとプリニウスが証言している。

 

現代の価格に換算するのはなかなか難しいけれど、現代のパンの価格がkg当たり約3ユーロ(約400円)に対し当時が0.5セステルツィオから換算すると、1セステルツィが約800円で、500セステルツィは40万円?!

 

   

 

次のランクがリクアメン(Licuamen)で最後がアッレオ(Alleo)。Apicioは塩の代わりに使ったり、きのこ・トリフ・卵と肉(ヤマネ・フラミンゴ・孔雀の肉)の料理に使った。ガルムに蜂蜜を加えたり、ビネガーを加えたり、みじん切りにしたハーブを加えたり、グリーンソースに加えたりして、ジビエ料理のソースにも使った。

 ガルムは調味料として使っただけでなく、潰瘍の鎮痛剤としても使ったとプリニウスは記している。他にも浄化剤や解毒剤としても、耳炎・扁桃炎や関節炎などなどにも良いと考えられていた。

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 ガルムはその後中世でも使われて、16世紀モンペリエの司教(Bescovo)も製造販売しており、1917年Ernest Ehrenbaum(ドイツの海洋学者)がトルコのマルマラ海の島で見つけたらしい。

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 もう一つのオールマイティーな調味料が、モストコット(ヴィンコット)。

ワインは女性や若者には禁止され、成人男性のみ食事中におびただしい量が振る舞われた。ワインに蜂蜜を加えたり、パッシートワイン(マルサラやジビッボのように遅摘みの甘いワイン)やサパ(Sapa:モストを2/3から1/2まで煮詰めたもの)・デフルトウム(Defrutum:ワインを半分に煮詰めたもの)・カロエヌム(Caroenum:モストかワインを1/3まで煮詰めて蜂蜜を加えたもの)などがある。 モストとは、ぶどうを搾汁したジューズ。

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 ポスカ(Posca)はワインにビネガーを少量加えた飲み物で、ものすごく暑い日に清涼感ある飲み物として出された。保存食や塩漬けで色の薄い料理には、デフルトウムやカロエヌムがよく使われた。

 

今日も最後までお付き合い頂きありがとうございます。

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